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無功徳。 [本]

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芥川賞や川端康成賞を受賞された玄侑宗久(げんゆうそうきゅう)さんの本です。(ずっとげんゆうむねひささんだと思ってました。。。)
玄侑さんはお寺の長男に産まれ、幼稚園はカトリックの幼稚園に通い、それからも仏教に限らず様々な宗教に触れたそうです。
その玄侑さんが「無功徳」という教えについて書かれている本です。
難しいですが、多分「見返りを求めない心が大切」というような意味だと思います[あせあせ(飛び散る汗)]
玄侑さんは本の中で「してやった、やってやった、やったやったで地獄行き」という言葉を書かれています。
「真面目な努力家が最も落ちやすい陥穽(かんせい)がこの功徳の穴と言えるだろう。おそらく現代社会も、誰もがこの功徳の穴に落ちて苦しんでいるのではないだろうか。こうすればこうなるはずなのにそうならない。努力が報われない。あるいは自分を認めない社会が悪い。。。そんなふうに思うのは、世の中の功徳だけを見ているからではないか。」

なかなか難しいですが、「あたしはこんなにがんばってるのよ!!こんなにがんばってるんだから早くそれに見合う功徳をちょうだい!!!」なんていつも思っているような生活は、あまり幸せではなさそうですね。

でも、この「無功徳」の教えは実生活ではなかなか理解するのが難しそうです[ふらふら]

玄侑さんは、禅宗の教えを交えながら、実生活を送る私たちもなるほどと思うような話を書いてくれていますので、一回読んで「わかった!![ひらめき][わーい(嬉しい顔)]」と思うような本ではなく何回もじっくり読みながらふむふむと思えるような読み応えのある文章になっています。

玄侑さんも、まえがきで「何も求めない無功徳は、やはり難しい」と締めくくっています。
難解ですが、色々と考えながら読みたい本です。[わーい(嬉しい顔)]

タグ:タロット
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